確かに、プロパンガスに関する事故は毎年何件も確認されていますが、プロパンガスが都市ガスよりも危険であるとはいえません。
経済産業省では、プロパンガスや都市ガスに関する安全規制および発生事故の件数と内容について情報開示を行っていますが、両者を比較してもほとんど変わりのない結果となっています。
プロパンガスを使用する場合は、家の外にガスボンベが設置されることから、それを見て危険を感じる方も多いようですが、プロパンガスの事故のほとんどはガス器具の不具合や配管の不備などが原因となっています。これは都市ガスでも同じことがいえます。
プロパンガス単体で爆発が起こることはなく、爆発はガスボンベに入っているプロパンガスが酸素と結合し、さらにそこに火があることによって起こります。
ガス機器は空気（酸素）が不足したままで使用し続けると不完全燃焼を起こし、一酸化炭素が発生します。一酸化炭素は毒性が強く、少し吸い込んだだけで頭痛や吐き気、死に至る危険性があります。
ただし、ガスが部屋の中に充満していても、空気を入れ替える換気を行うと、ガスの密度が下がるためガス爆発を防ぐことができます。プロパンガスは正しく使用していれば危険のない安全なガスといえるのです。
ガス設備は長く使用すると経年劣化が起こるため、プロパンガスを安全に使用するにはガス器具なども含めて定期的に保安点検を行うことが大事になります。
これはプロパンガスを供給してもらっている業者に依頼すればよいですが、プロパンガスを安全に使用するためには、利用者が気をつけなければいけないこともあります。
ガスを使用するときにはコンロ口から目を離さないようにして、点火したつもりでもついていないことがあるので、必ず炎を目で確認してください。ガスを使用した後は器具栓を閉めれば、より安全に利用できます。